空の表紙 −天上のエクレシア−



踊りの群れの中で
アクアスとサリュをみつけた

サリュは上手に
踊っているのだが
アクアスはタコ踊りの様に
足をバタバタさせている

それを見てノアールが馬鹿にしているが
ロルカに誘われ輪の中に入るものの
嫌がって踊らない
しかし
果敢にロルカがノアールを起こし
態度とは打って変わって
巧みにダンスを始めた

アクアスがショックな顔をして
立ち尽くす


ルビナがそれを見て
「皆、元気だなあ!!」と
大笑いした

オデッセイとは
皆後で合流する約束をしていた

ガラの、あの家で
星見パーティーを開く予定だ




…実際
何でも無い風にしているが
あの後、一番泣いたのは
ノアールだ

取り乱して、洞窟に行こうとしたのを
オデッセイとジーク
二人掛かりで止めた


―まだノアールが子供の頃は
空中庭園で
あの調子で文句を言い合いながら
一緒に星見団子と星祭の飾りを
作っているのを
自分もジークも笑って見ていた−



「あっ!あの!アタシ
…あの日からずっと…その
心配…してて」


「あ、ああ
オレは国に帰ってた」


「くに…」

「…『機械』について調べてた」

「……きかい…」

「昔、ガラが言ってたんだ」

「……うん」


ルビナの顔が、またヘの字に変わる

涙が零れた


「…姿形より、そんな事より
一番怖い『異形化』は…
心の変容なんだ。って…」


「心……」

「…それを凌駕出来る何かがあれば
あの姿になる事も
そのうち無くなるって
そんな物が、いつ見つかるのか
結局いまだにわからないんだけどさ…」


涙を拭きながら
ルビナが答える

「もしオ…
ヨピが、その『異形化』しちゃっても!
アタシが一人位面倒見ちゃる!!
まかせろ!!」


オデッセイは一瞬
目を丸くしたが
大笑いして続ける。


「…やっぱお前
かっこいいわ
さすが世界を救った救世主だわ」

「へ?!」


―――――――― 月が ――
水平線に隠れたのを合図に
ドーンと太鼓が鳴る

そして一斉に

地上のランプが消された




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