神殺しのクロノスタシスⅣ
それを見て、俺はあの子供達が何をさせられるのかを知った。
この広い農業地で、ひたすら働かされるのだろう。
今しがた、自分が鎖を繋いだ子供達の行く末を知って。
俺は、自分がとんでもない罪を犯したような気になった。
でも、こんなものはまだ序の口だった。
目的地に辿り着くなり、俺達は閉じ込められていた子供達を檻の外に出した。
勿論、彼らが逃げ出さないよう、鎖をちゃんと握っていた。
…とは言っても。
恐怖で身をすくませた彼らは、例え鎖を離したとしても、走り出して逃げるどころではなかっただろうけど…。
俺と同僚で、子供達をペットのように引き連れ。
シルナもどきは平然とした顔で、耕作地の隣にある建物に足を踏み入れた。
俺達は、その後を追った。
すると。
「ようこそいらっしゃいました。遠いところをご苦労様です」
シルナもどきに向かって揉み手をする、でっぷりと太った中年のおっさんが、シルナもどきを出迎えた。
こいつは…。
腹のボタンははち切れそうになっているが、こいつもかなり高級そうな服を着ている。
まさか、こいつがこの耕作地のオーナー?
「挨拶はいい。こちらは商売をしに来てるんだから、早く商談を始めよう」
「は、そうですな。そうしましょう。さぁ、こちらへ」
シルナもどきの冷たい言葉に、動じることなく。
オーナーらしき人物は、俺達一行を連れて、広い部屋に案内した。
どうやら、客間らしい。
細いテーブルを挟んで、ソファが向かい合うようにして設置されている。
シルナもどきとオーナーは、向かい合わせに座り。
俺と同僚、そして俺達が連れている子供達は、シルナもどきの後ろに立った。
二人の商談を、決して邪魔してはいけないのだ。
「言われた通り連れてきたよ。新しい奴隷を六人」
「は、ありがとうございます。本当に助かります」
「男が四人、女が二人…だったね。どれも病気も怪我もなし、健康体だよ。年齢も10歳前後。要望通りだね?」
「そうですね。お宅の商品はいつも質が良くて、助かってます。よそから買うと、病気持ちや小汚いのが多くて…。大して役にも立たないんですよ」
…何の話だよ、これは。
いたたまれなくなって、俺はそっと、視線の先を窓の向こうに向けた。
窓から、広い耕作地の一部が見える。
するとそこでは、俺の思っていた通り。
ここにいるのと、ほぼ同じくらいの年齢の子供達が、半裸になって働いていた。
いかにも重そうな天秤棒を、両肩に背負い。
重みに押し潰されそうになりながら、背中を丸め、よたよたと歩いていた。
その姿は、まるで死にかけの老人だった。
身体は痩せ細り、衰弱しきっているのが遠目からでも分かった。
オーナーは、こんな豚みたいに肥えてるっていうのに…。子供達には、まともな食事さえ与えられていないようだ。
そしてここにいる子供達も、間もなく、あそこで働いている子供達の仲間になるのだ。
俺は、とんでもないところに子供達を連れてきた。
もう、引き返すことは出来ない。
この広い農業地で、ひたすら働かされるのだろう。
今しがた、自分が鎖を繋いだ子供達の行く末を知って。
俺は、自分がとんでもない罪を犯したような気になった。
でも、こんなものはまだ序の口だった。
目的地に辿り着くなり、俺達は閉じ込められていた子供達を檻の外に出した。
勿論、彼らが逃げ出さないよう、鎖をちゃんと握っていた。
…とは言っても。
恐怖で身をすくませた彼らは、例え鎖を離したとしても、走り出して逃げるどころではなかっただろうけど…。
俺と同僚で、子供達をペットのように引き連れ。
シルナもどきは平然とした顔で、耕作地の隣にある建物に足を踏み入れた。
俺達は、その後を追った。
すると。
「ようこそいらっしゃいました。遠いところをご苦労様です」
シルナもどきに向かって揉み手をする、でっぷりと太った中年のおっさんが、シルナもどきを出迎えた。
こいつは…。
腹のボタンははち切れそうになっているが、こいつもかなり高級そうな服を着ている。
まさか、こいつがこの耕作地のオーナー?
「挨拶はいい。こちらは商売をしに来てるんだから、早く商談を始めよう」
「は、そうですな。そうしましょう。さぁ、こちらへ」
シルナもどきの冷たい言葉に、動じることなく。
オーナーらしき人物は、俺達一行を連れて、広い部屋に案内した。
どうやら、客間らしい。
細いテーブルを挟んで、ソファが向かい合うようにして設置されている。
シルナもどきとオーナーは、向かい合わせに座り。
俺と同僚、そして俺達が連れている子供達は、シルナもどきの後ろに立った。
二人の商談を、決して邪魔してはいけないのだ。
「言われた通り連れてきたよ。新しい奴隷を六人」
「は、ありがとうございます。本当に助かります」
「男が四人、女が二人…だったね。どれも病気も怪我もなし、健康体だよ。年齢も10歳前後。要望通りだね?」
「そうですね。お宅の商品はいつも質が良くて、助かってます。よそから買うと、病気持ちや小汚いのが多くて…。大して役にも立たないんですよ」
…何の話だよ、これは。
いたたまれなくなって、俺はそっと、視線の先を窓の向こうに向けた。
窓から、広い耕作地の一部が見える。
するとそこでは、俺の思っていた通り。
ここにいるのと、ほぼ同じくらいの年齢の子供達が、半裸になって働いていた。
いかにも重そうな天秤棒を、両肩に背負い。
重みに押し潰されそうになりながら、背中を丸め、よたよたと歩いていた。
その姿は、まるで死にかけの老人だった。
身体は痩せ細り、衰弱しきっているのが遠目からでも分かった。
オーナーは、こんな豚みたいに肥えてるっていうのに…。子供達には、まともな食事さえ与えられていないようだ。
そしてここにいる子供達も、間もなく、あそこで働いている子供達の仲間になるのだ。
俺は、とんでもないところに子供達を連れてきた。
もう、引き返すことは出来ない。