神殺しのクロノスタシスⅣ
「こんなものを発行し、聖魔騎士団にバレたら…って、実際バレてますけど。下手したら『サンクチュアリ』という組織そのものが危うくなる…のに」
ナジュは、シルナの方を向き。
「何で、敢えてこんな危険な真似をするんでしょう。聖魔騎士団が怖くないんでしょうか?…ねぇ、シルナ学院長」
…何で、シルナ?
「…ナジュ君…」
「さっきからあなたが危惧してること、皆に言ったらどうです?どうせ、僕にはバレてるんですし」
「…はぁ…」
シルナは、苦笑いで溜め息をついた。
シルナが危惧してることって…。
「君には敵わないなぁ、ナジュ君…」
「頑張って隠そうとしてましたが、無理ですよ。僕の読心魔法の前には」
「シルナお前、何を隠してんだよ?」
俺は、シルナを詰問せずにはいられなかった。
お前はまた、何か重いものを一人で背負おうとして。
無理してるんじゃないだろうな?絶対許さんぞ、そんなこと。
「分かった分かった、話す、話すから」
「さっさと言え」
「はいはい。あのね…さっきもナジュ君が言ってたように、『サンクチュアリ』が半ば革命を起こそうとしている…なんてことを知られたら、当然聖魔騎士団に目をつけられるでしょう?」
そうだな。
「それなのに、敢えてこんな新聞を発行している。つまり、万が一新聞が聖魔騎士団の手に渡っても、怖くない理由があるんじゃないか、って思ったんだ」
…。
「怖くない理由…?」
「そう。こんな大胆なことをするのは、きっと聖魔騎士団に見つかっても良い…。目をつけられても、逃げ切る自信があるのか、免罪符を持ってるのか…」
「何かしら、聖魔騎士団の追及を躱せる、秘策があるかもしれないってことか…」
「そういうこと」
それは…確かに。
そうでもなきゃ、こんな大胆な真似は出来ないだろう。
「その秘策の中身が、私としては気になるところだよ…。聖魔騎士団を黙らせ、魔導師排斥運動をのさばらせておく、それこそ魔法みたいな方法を…非魔導師の集団である『サンクチュアリ』が持っているのかと思うと…どうも引っ掛かる」
「…」
一体、どんな方法なんだろうな。
…まるで見当がつかないが。
ナジュは、シルナの方を向き。
「何で、敢えてこんな危険な真似をするんでしょう。聖魔騎士団が怖くないんでしょうか?…ねぇ、シルナ学院長」
…何で、シルナ?
「…ナジュ君…」
「さっきからあなたが危惧してること、皆に言ったらどうです?どうせ、僕にはバレてるんですし」
「…はぁ…」
シルナは、苦笑いで溜め息をついた。
シルナが危惧してることって…。
「君には敵わないなぁ、ナジュ君…」
「頑張って隠そうとしてましたが、無理ですよ。僕の読心魔法の前には」
「シルナお前、何を隠してんだよ?」
俺は、シルナを詰問せずにはいられなかった。
お前はまた、何か重いものを一人で背負おうとして。
無理してるんじゃないだろうな?絶対許さんぞ、そんなこと。
「分かった分かった、話す、話すから」
「さっさと言え」
「はいはい。あのね…さっきもナジュ君が言ってたように、『サンクチュアリ』が半ば革命を起こそうとしている…なんてことを知られたら、当然聖魔騎士団に目をつけられるでしょう?」
そうだな。
「それなのに、敢えてこんな新聞を発行している。つまり、万が一新聞が聖魔騎士団の手に渡っても、怖くない理由があるんじゃないか、って思ったんだ」
…。
「怖くない理由…?」
「そう。こんな大胆なことをするのは、きっと聖魔騎士団に見つかっても良い…。目をつけられても、逃げ切る自信があるのか、免罪符を持ってるのか…」
「何かしら、聖魔騎士団の追及を躱せる、秘策があるかもしれないってことか…」
「そういうこと」
それは…確かに。
そうでもなきゃ、こんな大胆な真似は出来ないだろう。
「その秘策の中身が、私としては気になるところだよ…。聖魔騎士団を黙らせ、魔導師排斥運動をのさばらせておく、それこそ魔法みたいな方法を…非魔導師の集団である『サンクチュアリ』が持っているのかと思うと…どうも引っ掛かる」
「…」
一体、どんな方法なんだろうな。
…まるで見当がつかないが。