ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜4
 さて、エリナが働く青弓亭では、王都警備隊のお得意様相手に朝食を出している。

 実は、兄のギギリクから店を預かったばかりの時、ミメットの料理は酷すぎて、当初はとてもじゃないが夜の営業はできなかった。
 しかし、一度青弓亭を閉店してしまうと手続きの関係で、料理上手なギギリクが帰ってきても店の再開が困難になってしまう。そこで、この店の存続のために元警備隊であったギギリクの仲間が順番に青弓亭の残念な朝定食(外は丸焦げ中は冷たく固まった高級ベーコンなど)を食べに来ていた。
 熱い友情である。
 炭と化したベーコンの表面を持参したナイフで削り、しょんぼりするミメットの前で文句も言わずに食べ続けた警備隊員たちの努力には、涙を禁じ得ない。

 だが、子猫のエリナが青弓亭に勤め始めてからは事態が変わった。
 丁寧な指導でミメットを鍛え直し、このスカイヴェン国にはない料理を次々と作り出すエリナの働きによって、青弓亭は王家御用達の人気店となったのだ。

 今では朝の営業がなくても困らなくなった青弓亭だが、朝食を屋台や外食で済ませる習慣があるスカイヴェン国なので、警備隊員は皆、可愛いエリナの作った美味しい朝食を食べてから出勤したいと願った。そして、前世では幸運を他人に搾取されるという過酷な運命を背負っていたエリナにとって、仲良しの皆と食べる温かな朝食の時間はなによりも嬉しいものだったので、メンバー固定の朝ごはんは今でも続いている。
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