腹黒脳外科医は、今日も偽りの笑みを浮かべる

「それで、私、どうにかしたいって思ってて……」

 私が言うと、工藤先生はまっすぐ私を見る。

「もしかして、夜の人格を消したい、と思ってたりする?」

(消したい……?)

「……いや」

 そう言われて分かった。
 私、夜の先生には戸惑っているけど、決して『いなくなってほしい』わけじゃない。

―――だって、それって、本音を消し去るってことでしょう?

< 135 / 218 >

この作品をシェア

pagetop