竜王太子の生贄花嫁を拝命しましたが、殿下がなぜか溺愛モードです!?~一年後に離縁って言ったじゃないですか!~
息子の妻に興味がないなど、普通ならありえない。しかし、このふたりだとそれがありえてしまう関係らしい。お披露目会に両親が顔を出さないことなど滅多にないが、今回ばかりはそうなることも頭に入れて、事前に対策を練っておこうとフランツは思った。
「私はあなたがいない三日間で、彼女にとても興味を持ちましたよ。ルーイ様が思ってるよりずっと、エルナ・アーレントはおもしろい人材です」
「……興味? お前が?」
意外な言葉に、ルードヴィヒは眉をひそめる。
ルードヴィヒが知るフランツは、自身と同じくらい人に興味がなく、冷めた感情を持っていた。何事も利己的に考えて、使えないやつが大嫌い。しかもその態度を隠すことなく、笑顔で相手に毒を吐くのだからたちが悪い。そんなフランツがエルナのことを〝おもしろい〟や〝興味がある〟と言っている。これは、フランツからすると物凄い誉め言葉なのだ。
「はい。エルナ様は歴代の生贄たちの中でも、抜群に仕事ができると言っていいでしょう。素晴らしい逸材ですよ。なんせ、私が教えなくても一通りの家事や雑務をこなすんですから」
「あいつが?」
ルードヴィヒの目が僅かに大きく開かれた。フランツはこくりと頷くと、自慢げにエルナのことを話し始めた。
「こちらが命令したことには二つ返事で頷いて、文句ひとつ言いやしません。まるで、昔から使用人として働いていたかのように思えます。彼女の淹れるお茶は私より絶品ですよ。ルーイ様も一度召し上がられては? 料理も裁縫も、花の世話だって楽しそうにやっています」
フランツから与えられた情報をもとに、ルードヴィヒはエルナが家事をしている姿を想像してみた。だが、どうもしっくりこない。あんなに高貴そうな見た目をした令嬢が、楽しげに家事をこなしている姿など、ルードヴィヒには思い描くことができなかった。
「だが……あいつの家柄は密に調べたのだろう?」
「はい。きちんと。怪しかったので調べなおしもしましたが、彼女はれっきとしたアーレント伯爵家の長女です。でも気になるところが多すぎます。……伯爵家内で、なにか問題があったのかもしれません」
アーレント伯爵家について詳しく調べましょうか? というフランツの申し出に、ルードヴィヒは首を横に振った。
「私はあなたがいない三日間で、彼女にとても興味を持ちましたよ。ルーイ様が思ってるよりずっと、エルナ・アーレントはおもしろい人材です」
「……興味? お前が?」
意外な言葉に、ルードヴィヒは眉をひそめる。
ルードヴィヒが知るフランツは、自身と同じくらい人に興味がなく、冷めた感情を持っていた。何事も利己的に考えて、使えないやつが大嫌い。しかもその態度を隠すことなく、笑顔で相手に毒を吐くのだからたちが悪い。そんなフランツがエルナのことを〝おもしろい〟や〝興味がある〟と言っている。これは、フランツからすると物凄い誉め言葉なのだ。
「はい。エルナ様は歴代の生贄たちの中でも、抜群に仕事ができると言っていいでしょう。素晴らしい逸材ですよ。なんせ、私が教えなくても一通りの家事や雑務をこなすんですから」
「あいつが?」
ルードヴィヒの目が僅かに大きく開かれた。フランツはこくりと頷くと、自慢げにエルナのことを話し始めた。
「こちらが命令したことには二つ返事で頷いて、文句ひとつ言いやしません。まるで、昔から使用人として働いていたかのように思えます。彼女の淹れるお茶は私より絶品ですよ。ルーイ様も一度召し上がられては? 料理も裁縫も、花の世話だって楽しそうにやっています」
フランツから与えられた情報をもとに、ルードヴィヒはエルナが家事をしている姿を想像してみた。だが、どうもしっくりこない。あんなに高貴そうな見た目をした令嬢が、楽しげに家事をこなしている姿など、ルードヴィヒには思い描くことができなかった。
「だが……あいつの家柄は密に調べたのだろう?」
「はい。きちんと。怪しかったので調べなおしもしましたが、彼女はれっきとしたアーレント伯爵家の長女です。でも気になるところが多すぎます。……伯爵家内で、なにか問題があったのかもしれません」
アーレント伯爵家について詳しく調べましょうか? というフランツの申し出に、ルードヴィヒは首を横に振った。