竜王太子の生贄花嫁を拝命しましたが、殿下がなぜか溺愛モードです!?~一年後に離縁って言ったじゃないですか!~
なぜなら、この世はビューティー&スイーツでできているから。と、レーネは自慢げによくわからないことを声を大にして掲げていた。
(竜人は基本的に美しいものが好きで、女性は男性的な身体つきをしている人が多い――一週間シェーンベルグで過ごしたけど、まだまだ竜人について知らないことがたくさんありそうだわ)
エルナは改めて、自分の竜人に関する知識のなさを実感した。誰も教えてくれないなら、自ら学びにいかなければとも思った。
「いけない。無駄話をしすぎましたわ。本題に戻りましょう」
ひとりでビューティー&スイーツについて熱く語っていたレーネは、本日二度目の我に返った。
「エルナ様は、わたくしとお友達になってくださいますか!?」
友達になったって、なんのメリットもないはずなのに。
エルナは戸惑った。友達になりたいなんて、人生で言われたことが一度もなかった。これは巧妙な罠じゃないかと、心のどこかでレーネに対する疑念が生まれる。
しかしどうだろう。目の前にいるレーネの純粋な眼差しに、果たして嘘があるだろうか。
「……ええ。私でよければ、喜んで」
結果、エルナはレーネの言葉を受け入れることにした。レーネの好意を嬉しいと思ったのは事実であり、彼女になら、万が一裏切られてもいいとすら思えたのだ。
「うれしい! 光栄ですわ!」
レーネは緊張から解き放たれたのか、柔らかな満面の笑みを浮かべた。エルナはレーネのその笑顔を見て、自分の選択は間違っていなかったと確信する。
(私にとって、初めての同姓の友達)
そう思うと、胸が高ぶるのがわかった。シェーンベルグで友達ができるなんて、夢にも思っていなかった。
「あの、もうひとつ。エルナ様にお願いがありますの」
「なぁに?」
両手の人差し指をつんつんと合わせてもじもじするレーネに、エルナは優しく微笑みかける。
「その――エルナお姉様って呼んでもよろしくて?」
なんだ。そんなことか。
懐かしい響きに、エルナの頭にアリーシャの姿が浮かんだ。ふたりは歳も同じで、自信ありげな態度もどこか似ている。だが、決定的に違うところがある。それは、エルナを見るときの眼差しだ。
「ふふ。もちろん」
エルナが言うと、レーネの表情がぱあっと明るくなる。ふたりはそのまま固い握手を交わすと、お披露目会が終わる時間まで、テラスでいろんなことを語り合った。
(竜人は基本的に美しいものが好きで、女性は男性的な身体つきをしている人が多い――一週間シェーンベルグで過ごしたけど、まだまだ竜人について知らないことがたくさんありそうだわ)
エルナは改めて、自分の竜人に関する知識のなさを実感した。誰も教えてくれないなら、自ら学びにいかなければとも思った。
「いけない。無駄話をしすぎましたわ。本題に戻りましょう」
ひとりでビューティー&スイーツについて熱く語っていたレーネは、本日二度目の我に返った。
「エルナ様は、わたくしとお友達になってくださいますか!?」
友達になったって、なんのメリットもないはずなのに。
エルナは戸惑った。友達になりたいなんて、人生で言われたことが一度もなかった。これは巧妙な罠じゃないかと、心のどこかでレーネに対する疑念が生まれる。
しかしどうだろう。目の前にいるレーネの純粋な眼差しに、果たして嘘があるだろうか。
「……ええ。私でよければ、喜んで」
結果、エルナはレーネの言葉を受け入れることにした。レーネの好意を嬉しいと思ったのは事実であり、彼女になら、万が一裏切られてもいいとすら思えたのだ。
「うれしい! 光栄ですわ!」
レーネは緊張から解き放たれたのか、柔らかな満面の笑みを浮かべた。エルナはレーネのその笑顔を見て、自分の選択は間違っていなかったと確信する。
(私にとって、初めての同姓の友達)
そう思うと、胸が高ぶるのがわかった。シェーンベルグで友達ができるなんて、夢にも思っていなかった。
「あの、もうひとつ。エルナ様にお願いがありますの」
「なぁに?」
両手の人差し指をつんつんと合わせてもじもじするレーネに、エルナは優しく微笑みかける。
「その――エルナお姉様って呼んでもよろしくて?」
なんだ。そんなことか。
懐かしい響きに、エルナの頭にアリーシャの姿が浮かんだ。ふたりは歳も同じで、自信ありげな態度もどこか似ている。だが、決定的に違うところがある。それは、エルナを見るときの眼差しだ。
「ふふ。もちろん」
エルナが言うと、レーネの表情がぱあっと明るくなる。ふたりはそのまま固い握手を交わすと、お披露目会が終わる時間まで、テラスでいろんなことを語り合った。