竜王太子の生贄花嫁を拝命しましたが、殿下がなぜか溺愛モードです!?~一年後に離縁って言ったじゃないですか!~
「でも、どんな目に遭っても受け入れるつもり。それが私の運命だから。……だからね、辛くなったら、あなたが黙って私のそばにいてくれない? そうしたら頑張れそう」
エルナは竜に手を伸ばし、自分の頬と竜の頬をくっつけた。竜の皮膚はひんやりと冷たかったが、逆に心地よさを感じた。竜は竜で、エルナの温かな体温に触れ、癒されるような感覚に陥った。
「私、あなたに会えてよかった。ここへ来てたくさんの竜人を見てきたけど、あなたがいちばん素敵。強そうで、たくましくて――美しいもの」
エルナは竜に対して、初めてルードヴィヒを見たときのような美しさを抱いていた。ほかの人からすると、竜の姿は目つきや牙も鋭く凶暴で、皮膚を覆う鱗も生々しく、美しいとは程遠いと思う者もいるだろう。それでも、エルナは竜を醜いや、怖いとは思わなかった。銀色の鱗はキラキラ輝いて見え、目つきは鋭いが、エルナには優しい瞳をしているように見えた。神秘的な美しさとは、まさにこのことをいうのだと、エルナは本当にそう思っていた。
この日も、エルナと竜の密会は深夜三時くらいまで続いた。
次の日も、その次の日も、エルナは竜のところへ通った。ルードヴィヒからの指示はまったくこないどころか、自分の前に姿すら現さない日々が続いた。
(儀式が終わったから、顔を合わすのも嫌ってこと?)
ネガティブなほうに物事を考えては、エルナはひとり落ち込んでいた。
数日間部屋で一日を持て余していたため、地下室へ来ると途端にエルナはおしゃべりになった。
竜と出会って四日目の夜のこと。
エルナはいつものようにおしゃべりをしていると、急に眠たくなってきた。今日は気温が高く、地下室もいつもより室温が上がっていた。心地よい温かさと竜のひんやりした身体に包まれて、エルナはなんともいえない気持ちよさを感じ、そのままうとうとと眠りの世界へ落ちて行った。
「ん……」
朝、エルナは目を覚ます。
(……私、地下室に行って……それで……)
寝ぼけた頭の中で、ぐるぐると必死に思考を巡らせた。無意識に手を動かすと、すべすべとした感触がした。
(あれ? 私、ちゃんと自分の部屋に帰って寝たんじゃあ? この感触はいったい――)
「やっと起きたか。エルナ」
「……は」
エルナは竜に手を伸ばし、自分の頬と竜の頬をくっつけた。竜の皮膚はひんやりと冷たかったが、逆に心地よさを感じた。竜は竜で、エルナの温かな体温に触れ、癒されるような感覚に陥った。
「私、あなたに会えてよかった。ここへ来てたくさんの竜人を見てきたけど、あなたがいちばん素敵。強そうで、たくましくて――美しいもの」
エルナは竜に対して、初めてルードヴィヒを見たときのような美しさを抱いていた。ほかの人からすると、竜の姿は目つきや牙も鋭く凶暴で、皮膚を覆う鱗も生々しく、美しいとは程遠いと思う者もいるだろう。それでも、エルナは竜を醜いや、怖いとは思わなかった。銀色の鱗はキラキラ輝いて見え、目つきは鋭いが、エルナには優しい瞳をしているように見えた。神秘的な美しさとは、まさにこのことをいうのだと、エルナは本当にそう思っていた。
この日も、エルナと竜の密会は深夜三時くらいまで続いた。
次の日も、その次の日も、エルナは竜のところへ通った。ルードヴィヒからの指示はまったくこないどころか、自分の前に姿すら現さない日々が続いた。
(儀式が終わったから、顔を合わすのも嫌ってこと?)
ネガティブなほうに物事を考えては、エルナはひとり落ち込んでいた。
数日間部屋で一日を持て余していたため、地下室へ来ると途端にエルナはおしゃべりになった。
竜と出会って四日目の夜のこと。
エルナはいつものようにおしゃべりをしていると、急に眠たくなってきた。今日は気温が高く、地下室もいつもより室温が上がっていた。心地よい温かさと竜のひんやりした身体に包まれて、エルナはなんともいえない気持ちよさを感じ、そのままうとうとと眠りの世界へ落ちて行った。
「ん……」
朝、エルナは目を覚ます。
(……私、地下室に行って……それで……)
寝ぼけた頭の中で、ぐるぐると必死に思考を巡らせた。無意識に手を動かすと、すべすべとした感触がした。
(あれ? 私、ちゃんと自分の部屋に帰って寝たんじゃあ? この感触はいったい――)
「やっと起きたか。エルナ」
「……は」