交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました
愛のない結婚なのに彼と触れ合うことを、ちっとも嫌だと思わない。それは茉莉花の決意によるものなのか、べつの理由なのか結論が出ないまま、お互いの熱を混ぜ合わせた。
大きくうねっていた荒波が、さざ波に変化するように穏やかになっていく口づけ。茉莉花が終わりを予感するのと同時に、チュッと音を立てて唇は解放された。
最後に額にキスをひとつ落とし、吉鷹が茉莉花から離れる間際、太ももに硬い感触を覚える。最初は骨かと思ったが、それが彼の〝モノ〟だと感覚的に気づき、ハッと息を飲んだ。
「悪い。バレたか」
茉莉花の反応で彼も察したらしいが……。
「な、なんの話でしょうか」
防衛本能が茉莉花をとぼけさせる。
「なにってわかってるだろ。危うく茉莉花に襲い掛かるところだった」
「エッチ!」
つい感じたままを言葉にしてしまう。夫に対してそれはないだろうと、またしても反省だ。