交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました

鷲見萌子は日本が誇るジュエリーブランドのデザイナーである。ちょうど一年くらい前に執り行われた彼女の結婚式で、ヘアメイクを担当したのが茉莉花だった。
以来、マリアンジュを訪れるカップルにもエンゲージリングを紹介して、今でも仕事を通した付き合いのある人物である。

その彼女がどうかしたのだろうか。


「彼女に婚約指輪のデザインをお願いしようと思っているんです」
「マネジャー、ご結婚されるんですか?」


長らく恋人はいないと美春が言っていたことがあったが、いつの間に。爽やかな好青年の菊川なら、いても全然おかしくはないが。


「その予定です」
「それはおめでとうございます。鷲見さんへのご紹介なら、もちろん喜んで」
「よかった。では、日時のセッティングをお願いしてもいいですか?」
「承知いたしました。連絡がつき次第ご報告いたしますね」


姓の変更に伴い社内的に必要な書類を記入してから、茉莉花はマネジャー室を出て店内に向かった。
待っていましたとばかりに美春が待ち構える。
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