交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました
にこやかな様子で近づいてきた女性スタッフに見向きもせず、茉莉花のもとに一直線に向かう。彼女が振り返って目を丸くするのと、吉鷹が口を開くのは同時だった。
「私の妻とはどのようなご関係でしょうか」
冷静に、それでいて威圧感たっぷりに菊川に詰め寄る。言葉尻に棘があるのが自分でわかる。
菊川はタジタジといった様子で「……はい?」と肩をすくめて一歩後退した。
「吉鷹さん、ちょっと待ってください」
「待て? 邪魔をするなと言いたいのか」
「どのような関係って、ただの上司と部下です。一度ご挨拶しましたよね?」
「それならなぜふたりでコソコソと」
ジュエリーショップを訪れる理由がわからない。
「コソコソなんて……」
的確な言葉を探して狼狽する茉莉花だったが、すぐあとを菊川が続けた。