交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました

「迎えにきてくれたんですか?」


やけに速足の彼の背中に問いかける。


「ああ」
「もしかしてサロンの前で待ってくれていたんですか?」
「ああ」


投げやりな返事ばかり。


「怒ってるんですか? っていうか、もう少しゆっくり歩いてください」


歩幅の違いがあるうえ早歩きをされたら、茉莉花はどうしたって小走りになる。ちょこちょこと必死に追いかけて不服を申し立てた。


「怒ってないがムカムカする」
「それってヤキモチですか?」


あくまでもジョークのつもりで聞き返す。〝そんなわけがないだろ〟と否定されるのは想定内だ。
吉鷹が不意に足を止める。いきなりだったため、茉莉花は小走りの勢いでその背中にぶつかった。
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