交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました
〝ジャーン〟と効果音つきでパッケージを取り出した。これさえあれば発酵の手間もいらないし楽チンだ。
「そうなのか。よし、俺に任せろ」
吉鷹は説明を読みながらナンの粉をボウルに開け、早速計量した水を投入した。
それを横目に茉莉花はバターチキンカレーに取り掛かる。玉ねぎをみじん切りにし、鶏肉は食べやすい大きさにカット。ヨーグルトやしょうがなどで揉み込み、鍋にバターを溶かして炒め、調味料で煮込みはじめた。
バターチキンカレーは好物のため過去に何度も作ったことがあり、得意料理のひとつだ。
(べつにいいところを見せたいわけじゃないけど……)
心の中で言い訳をする茉莉花の隣では、吉鷹が四苦八苦しながら生地を捏ね終えた。次は生地を伸ばす工程だ。
「今日は母さんのことサンキュ。友達にヘアメイクを褒められたって電話があったよ」
「ほんとですか? よかった」