交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました
(というか、よくもぬけぬけと来られたものだ)
合わせる顔などないはずだ。
「午前中にいらしたんですが、副社長を待つとおっしゃって聞かず」
「用件は?」
コートをハンガーに掛けながら確認する。
「それがおっしゃっていただけず……。いかがいたしましょうか」
「通してかまわない」
何時間も待つくらいだ、会わずには帰らないつもりだろう。
「よろしいんですか?」
「どんな用件が知らないが、会わないと言っても永長が困るだろう」
「力不足で申し訳ありません」
永長はかしこまって頭を下げ、「ではお連れします」といったん退室した。
ハワイでの非礼を詫びるつもりなら、聞いてやってもいい。