交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました

昨夜茉莉花からもたらされた吉報のおかげで気分がいいのは、結愛にとっても幸いと言えるだろう。そうでなかったら、冷たくあしらって追い返すところだった。

ほどなくして永長が結愛を連れて入室した。およそ二カ月ぶりの対面だ。

ホワイトロングのプリーツスカートに黒いジャケットを羽織った結愛が、唐突に頭を下げる。ハーフアップにした長い髪が、肩を伝って前へ垂れた。


「吉鷹さん、ハワイではごめんなさい」


やはり謝罪目的で来社したようだ。
彼女の父親から逃亡の末に連絡がつかないと聞いて以降、気にも留めておらず、正直その存在自体を忘れていた。


「かけて」


ひとまずソファを勧め、吉鷹も彼女の向かいに腰を下ろす。永長が淹れてきたコーヒーが、ふたりの前に置かれた。


「吉鷹さんには本当にご迷惑をおかけしました。両親にもきつく叱られ、今は反省の気持ちでいっぱいです」
「あの一件についてならもういい」
「……怒ってないの?」
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