交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました
吉鷹との再会は、それから一週間が経過した夕方だった。
来客の知らせを受けて向かうと、エントランスブースに彼がいた。式場で見せつけた麗しいフォーマル姿ではないが、体のラインにフィットしたネイビーのスーツの着こなしも抜群だ。
「久しぶりだな」
彼は軽く手をあげ、微笑みもつけた。
「その節は、当サロンをお選びくださりありがとうございました」
彼の軽い調子の挨拶をスルーしてお決まりのフレーズで頭を下げた。一週間くらいでは久しぶりのうちに入らないと、ちょっとした反抗心である。
吉鷹が苦笑いを浮かべる。
「本日はどのようなご用件で」
「ずいぶんと他人行儀だな」
眉を上げ下げして不満をアピールしているようだが、どことなく目は笑っている。