交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました

その週の日曜日、茉莉花はアパートに迎えにきた吉鷹の車に乗り込んだ。今日はこれから彼の両親に挨拶に行く予定である。

昨夜は遅くまで着ていく洋服に悩み、美春にも写真を送って意見をもらい、ようやく決定した。
ボトルネックのざっくりとした薄手のウールニットは腰巻き風のデザインがアクセントで、落ち着いたチャコールグレーのニットにオフホワイトのプリーツスカートを合わせて軽快に。ジュエリーを控えたぶん、チェーンバッグで艶めきをプラスしている。

前回会ったときにスーツ姿だった吉鷹は、今日はややリラックス感のあるノーネクタイコーデだ。ネイビーのテーラードジャケットに淡いネイビーシャツのジャケパンスタイルが爽やかである。


「茉莉花は白が似合うな」
「そうでしょうか」


ハンドルを握る吉鷹に唐突に褒められ照れくさい。


「ウエディングドレスもよく似合ってたし。最初から茉莉花のために作られたみたいだった」
「……いきなりどうしたんですか?」
「なにが」
「褒めるなんて」


ハワイから今日までの間、そんな類の言葉を聞くのは初めてだ。
< 77 / 293 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop