交際0日、冷徹御曹司に娶られて溺愛懐妊しました

これから吉鷹と、まだ見ぬ〝恋心〟を育てていくのだ。卵をあたためるように、ゆっくりじっくり時間をかけて。

そうすればきっと、茉莉花たちの間にだって愛は生まれるはず。

車が立派な邸宅の前に止められる。ブラウンを基調とした、とても大きな豪邸だ。しなやかに弧を描くファサードをもつ外観のデザインが美しい。

ここに住んでいるのは両親だけで、吉鷹はマンション住まいだという。

車を降りると、吉鷹はごく自然に茉莉花の手を取った。

思わずビクッと肩を震わせた茉莉花に「俺たちは夫婦になるんだろ」と定番の言葉を投げかける。


「はい……」


納得して玄関までの長いアプローチを歩く。

インターフォンに応答した家政婦に、二階層までありそうな天井高のダイナミックなリビングへ案内された。白とグレーを基調としたインテリアがスタイリッシュだ。大きな窓からはパームツリーのある広い庭が一望できる。


「展示場みたいですね」
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