俺様外科医は初恋妻に一途な愛を貫く~ドSな旦那様の甘やかし政略結婚~
「それは無理だ。わかっているだろう」

私の代わりに隆成さんが答えると、アシェルさんはしゅんとしてしまう。

「そうだね。君は相馬総合病院の跡取りだから」

理解していても口にせずにはいられなかったのだろう。アシェルさんの強い思いが伝わってきて、少し胸が痛かった。

「でも、東京観光は付き合ってくれるだろ? ふたりはいつが休みだい?」

アシェルさんは気持ちを切り替え、私たちに笑みを向けてきた。

日本には一週間ほど滞在する予定だそうだ。

「俺は明後日が休みだ」

「私もです」

「じゃあ明後日で決まりだね」

「千里、いいのか? 別に俺だけでも……」

気遣ってくれる隆成さんに微笑みかける。

「ぜひ私もご一緒させてください。アシェルさん、どこに行きたいですか?」

せっかくだから日本を思いっきり楽しんでいってほしい。

「浅草に行ってみたいな。チサトが案内してくれるかい?」

「喜んで」

浅草には十年以上行っていないから、私もわくわくした。

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