俺様外科医は初恋妻に一途な愛を貫く~ドSな旦那様の甘やかし政略結婚~
「チサト、どうしたんだ? 俯かないでこっちを見てくれ」

アシェルさんに促されるも、私は目を伏せたまま、無言で首を横に振った。きっと今、私の顔は真っ赤だからだ。

なんとか気を静め、着物屋の店員さんに三人の写真も撮ってもらった。

それにしても、隆成さんは着流しがとても似合っている。

背が高く、スタイルが抜群にいいから、体のラインが出やすいデザインが映える。

アシェルさんもかっこよく決まっていた。

「さあ、浅草寺へ参拝に行こうか」

アシェルさんは張り切った様子で歩を進めた。

浅草のシンボルである浅草寺の風雷神門――通称・雷門の前は、たくさんの人で賑わっていた。

真っ赤な大提灯の下をくぐり抜けると、仲見世通りが見えてくる。

活気溢れる参道で、アシェルさんは狐のお面を買った。それをおでこに斜めに着ける。

朱塗りの楼門――宝蔵門を通り、手水舎で手と口を清め、常香炉で煙を浴びて本堂へ。

ご本尊にお参りをしたあとは、アシェルさんの希望でおみくじを引くことになった。

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