星空ポケット
あの後保健室の先生が戻ってきて、星空は丁寧にお願いしますとだけ言って教室に戻ってしまったけど。



「ええ子やなあ。うらやましいわあ」

「……もしかして、聞いてました?」

「ハーブティーおかわりいるやん、持ってくるわ〜」




またすぐ奥の方へと消えていくのを見送り、思わず吹き出してしまう。


いつの間にか吹き飛んでしまった憂鬱と痛み。


やさしいハーブの香りに包まれながら、教室に戻ったらまず何を話そう――そんな事を考えながら私は保健室で、星空を想いひとり夢想する。




あみぐるに“ほしぞら”と名前をつけて。


< 3 / 3 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

マレビト
椿灯夏/著

総文字数/1,820

その他5ページ

表紙を見る
幻想月夜
椿灯夏/著

総文字数/5,479

絵本・童話26ページ

表紙を見る
月下の秘密
椿灯夏/著

総文字数/2,479

ファンタジー7ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop