涙ノ結晶
それから何日かたったある日の事。

放課後、私は聖を見つけ、一緒に帰る為駆け寄ろうとした。


そこまでは、よかった。


ちょうど聖に隠れて見えなかったけれど、駆け寄るとその姿ははっきり見える。

女子生徒が、聖に話しかけていた。
しかも、頬をさくら色にに染めて。


(何…?もしかして告白!?)


聖は、顔も上の中くらいの整った顔をしていて、スポーツ少年タイプだったからモテるという話は噂で耳にした事がある。


実際に見たのは初めてだったけど。


そして私が最も驚いたのは、その女子生徒の正体だった。
そその子の顔は、私の目にしっかりと焼き付いて離れない。


そう、

――…唯だった。
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