Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
答えるまで離してくれなそうな強い力に渋々小さな声で答える。


「…まぁ、好き?かな」

「じゃあ脈はあるってこと!?」

「脈は…」


あるっていうか、なんていうか…

私はさっきカオルにキスされたことを思い出して、徐々に顔が赤くなる。

奈都はそんな私を見て、クリクリとした大きい目がもっと大きく見開かれる。


「…もしかして、お兄のこと、好き?」

「あー、私飲み物取ってくる」


もう話を逸らすにはこの場から逃げるしかないと椅子から立ち上がるが、興味津々な奈都からは逃げられず腕をガッシリと掴まれた。


「好きなの!?」


今までこういう話は無縁だった。

自分が誰を好きとか、友達が誰を好きだとか、そういう恋愛の話は自分には一生関わりのない話だと。

まさか、こんな風に質問攻めされる日が来るなんて思いもしなかった。

私は戸惑いながらも、ゆっくりと口を開く。


「…好き」


奈都の目がこれ以上に無いくらい大きくなる。

いつかはバレてしまうなら、ここでもう白状した方が良い気がした。


「付き合うの?」

「え?」

「好き同士は付き合うんでしょ?」


付き合う?

そういう話はしなかった。

奈都の問いに私が考え込み、微妙な空気が流れる。
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