【完】総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅰ




『私も一緒に行く!!』

「は?お前が1番狙われてんだぞ連れてくわけねぇだろ」

『純混血の私が側にいたら、朔の能力も弱まることもあるんでしょ?』



純混血の私にしか出来ないこと。


九条くんは、叶兎くんと朔は能力の相性が悪いと言っていた。


さっき聞いた話の限りでは、私が側に行けば朔の能力を無効化することができるかもしれない。



「……確かに、朔を相手にするなら胡桃の力が必要かも…いや、でも…」

『足手纏いになるなら行かない。でも少しでも役に立てるなら私も協力したいの』



私だって、守られてるばっかじゃ嫌だ。

叶兎くんに釣り合う人になりたい。



「……あー、くそ、わかった。…力を貸してくれ。俺と一緒に来て欲しい」



九条くんは少し悩んでから、改めて私に向き合ってそう言った。

自分の身を最優先に、危機を感じたらすぐ逃げること。と念を押されたけど。



声と騒ぎのする方へ駆けていくと、やがて校舎と校舎のあいだに広がる中庭にたどり着いた。

夜の静寂を打ち破るように、荒々しい声と戦う音が飛び交っている。


そこにいたのは予想通り、BSの集団。

先頭には朔もいる。


そして集団を相手に戦っている叶兎くんがいた。


でもその光景は、おかしかった。




『え、なんで叶兎くんが、春流くん達と戦ってるの…?』






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