総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅰ




「この先もし純混血って噂が広がったら狙われる確率も高くなるし、これが1番守れる方法なんだけど……契約のせいで胡桃のことを縛るのは嫌だし」


叶兎くんは、いつだってそうだ。

強引で、意地悪そうな顔をして近づいてくるくせに…大事な場面では必ず私のことを第一に考えてくれる。


…でも、契約で縛られるのは叶兎くんだってそうだよね?

本当に私の血しか飲めなくなるのならそれだってかなりのリスクになる。


「…それに、きっと俺らの事情に巻き込むことにもなる」


……まあ、既に巻き込まれてると思うし!

乗りかかった船なのでもうとっくに覚悟は出来てる。


そもそも私の血のせいでこうなってる訳だもんね…。


『…私ね、こっちの学園に来て、叶兎くん達と出会ってから毎日楽しいよ』


最初は転校なんて乗り気じゃなかった。

親の都合でいきなり決まって有無を言わさず連れてこられて。


いざ着いたら、寮の部屋は男子しかいないし。

静かに暮らそうと思ってたのに生徒会なんかと関わることになっちゃうし。


初日にして私の穏やかな学園生活は失われたので気が重かった。


…でも、叶兎くんと出会って

こんな波乱万丈な学園生活も案外悪くないって思えた。


< 287 / 405 >

この作品をシェア

pagetop