総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅰ



女の子と関わってこなかったからどう接していけばいいか分からないって出会った頃は言ってたけど、この世の男子はみんな叶兎くんを見習った方が良いと思う。


『…叶兎くんも、私の事めちゃくちゃ好きだよね』


あんなに当然のように即答されたら流石の私でも自惚れるよ。


「俺、結構伝えてる方だと思うんだけどまだ足りない?」

『えっ?』


十分伝わってます、とても。

いつもいつも、キャパオーバーになりそうなぐらい伝えてもらってます。


そう答えればいいものを、私の好奇心が勝ってつい乗ってしまった。



『…足りないって、言ったら?』



期待を込めて見つめると、叶兎くんの瞳が鋭く細められて、唇の端がわずかに上がった。

それは何か企んでる時の表情。


片手が私の胸元に伸びて、リボンをするりと解かれる。

柔らかな布の感触が肌を滑り落ちていくのを感じて…心臓が大きく跳ねた。


ここまではいつもと同じだけど…

明らかに血を吸う時とは違う熱を帯びた視線。


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