総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅰ
部屋の中は、四方をソファで囲んだ正方形の空間。
私の両隣に叶兎くんと流風くん、その向かい側に桐葉くんたち。
そして正面には、BSの副総長…蓮水さんが座った。
「で、わざわざ敵のアジトに1人で来るなんて危険行為する程大事な話って何?」
叶兎くんの言ってることは正論だった。
White Lillyのみんなは優しいからこうやって話を聞こうとしてるけど、普通敵の副総長がたった1人で来たらその隙にボコボコにしてやろうとかそういう思考になるだろう。
蓮水さんの、1人でここに来れるその度胸も凄い。
ところで、少し離れたところの別のテーブルで、お菓子を頬張っている子供達がいるんだけど、一体誰…
おそらく蓮水さんと一緒に来たんだけど更に状況が読めなくて疑問が広がる。
「うちの総長…朔がここ最近おかしくなったのは知ってるよな?」
「へぇ、BSのお前にもその認識あったんだ。」
「俺は操られてないからな。…朔は自分の血を飲ませて他のみんなを操ってる。俺は昔から仲が良かったから能力を使わなくても良いって判断されたのか未だ何もされてねーけど」
…じゃあ、蓮水さんは自分の意思で朔のそばにいることを選んでるってことだよね。
蓮水さんはため息を吐いて自分の手元に視線を落とした。