総長は、甘くて危険な吸血鬼

『じゃあ、あそこに居たのは…私を助けようと思ってたからってこと？』


「…けど、胡桃があいつらにどう反応するのか気になって、そしたら助けに行く前に自分で解決してたから。一応さっき胡桃には手出すなって釘刺しといたからもう何かされる事は無いと思うけど…」



言いながら、抱きしめられた腕が少しだけ緩む。


なんか…………

赤羽くんって私の苦手なタイプで話しにくいって思ってたけど、意外とそんな事ないのかもしれない。



ちょっと不器用なだけで、根は優しいんだ。



「……………待って、これ何？」



ふいに両肩を掴まれ、髪を払われる。

赤羽くんは私の首筋を撫でるように優しく触れた。



「…誰、これやったの」

『え…？』



首元に何かあったっけ…？

赤羽くんの視線が一瞬で鋭くなって、温度が一段、低くなった。