LEVEL



「ここら辺だけど……」
「あーこの家見た見た」
「じゃーここら辺か…」
少し歩くと咲ちゃんは走りだした。

「おいおい;;危ねーだろ;;」
「大丈夫♪」
岡田くんって咲ちゃんには厳しいけど優しいよね?

「………2人は付き合ってるの?」
「え;;」「はぁ??」
2人の声が同時に出てよく分からない言葉になった。
「無い無い無い無い無い無い無い無い無い無い無い;;」
咲ちゃんは顔を横に振った。
「何で俺がわざわざ咲と付き合わねーといけねーんだよ;;ってか好きな奴いるし;;」
「本当!?今度教えてよ!!」
「絶対ヤダ。お前に教えたらヤバそう」
「そんなとこありませーん」

「あ、あった!!!」
また咲ちゃんは走りだした。
今度は何も言わなかった。
「ありがとうね笑美ちゃん」
「あ、いえ……」
「何で敬語(笑)じゃーねバイバイ」
「バ…バイバイ…///」
「…」

岡田くんは何も言わず咲ちゃんと別れた。


好きな人……いるんだ。
「好きな人に見られたら……いけないんじゃない?」
「そうか?」
「うん」
「知り合いに会ったら音速で他人のフリするし(笑)」
「ひどい…」




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