LEVEL
告白

LEVEL5? 変化




あれから2日経った。
「杉浦」
「?」
この2日で変わった事は…。
「今日大丈夫ぽい?」
滝くんによく話しかけられる事。
「ごめん…。今日もダメなんだ……」
「ん。別にいいよ。委員会頑張れよ」
「うんありがとう」
滝くんはいい人。
アタシ、こーゆー内容は嫌だから避けてる。
滝くんのおかげで滝くんとは話せる。

大丈夫。アタシはまだ大丈夫。


「あ、後さ!!」
滝くんの大きな声に肩をすくめた。
「……何?」
「岡田と付き合ってる?」
滝くんは最近岡田くんからの命令で呼び捨てで呼んでいる。
「違うよ」
「そっか、じゃーな」
「うん。部活頑張ってね」
滝くんはおぅと返事して元気よく教室から出ていった。


「あ、修平CDありがとうね」
「おぉ新岡、それ田島に渡しといて」
「うん♪」
岡田くんだ。
「杉浦」
アタシを見つけてからの行動が早い事が羨ましい。
「このプリント倉敷さんに渡しといて。あと今日遅れるから」
10月の上旬。
田舎で空気が冷たい中、岡田くんは暑いと言って学ランのボタンを全開にしてカッターをパタパタと振った。
「国語で残されるからー遅くても30分はかかるから」
「うんわかった」
「俺が来るまでに終わったら悪いけど教室来て」
「うん。じゃーね」
「おぉ」
アタシが出るよりも先に岡田くんが教室から出てしまった。
岡田くんの走る姿を見て男の子はかっこいいと思って頬笑んだ。
こんな姿見せたらまたチョップされるのかな。

「…」








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