死んだはずの遠藤くんが教室に居る話

「内田くんに忠告してた」
 遠藤くんは楽しそうに北沢に教える。

「えっ?なんて?なんの忠告?私にも教えて」
 ワクワク顔で北沢は嬉しそうに遠藤くんに聞くと、遠藤くんも同じ表情で北沢に言う。

「早くどうにかしないと、北沢さんを大岸くんに取られちゃうよって」
 そう言われて僕は「はぁあぁ?」と立ち上がって大きな声を出した。

「顔が赤いよ」と遠藤くんは言い、北沢は目を丸くする。

「そっ!そんな話はしてないし」
 慌てて僕は訂正した。

「大岸くんが北沢さんを狙っているから、『このままだと北沢さんが大岸くんと付き合っちゃうよ』って話をしていたんだ」
 そんな言葉に北沢は普通に「あーそうなんだー」と返事をする。

 あーそうなんだーって何?
 そんな話はしてないし!
 いや、大岸くんってやっぱりそう?
 頭の中がグルグルしていたら、ふたりで笑って僕を見ていた。
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