貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~
「ゲルハルト様にも胡散臭いって言われてますもんね!」

「なんか話し方が意味深なんですよ。企んでるっぽいというか」

 人間ほどはっきり上下関係がないのか、国王の側近に対してずいぶんな言いようである。

 エセルが冗談として受け止めているから成り立っているのかもしれなかったが。

「ただ愛国心が強いだけなのに、ひどい話です」

 やれやれと首を振るエセルだが、ナディアは話半分に聞いていた。

「なんだかあなたたち種族についてがわかってきた気がする。みんなすごく個性が強いんだわ」

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