政略夫婦は念願の初夜に愛を確かめる〜極上御曹司の秘めた独占欲〜


 別館オープンのセレモニーを終えると、司会進行役からRENJYOを代表して拓人さんの名が呼ばれる。

 前に出た拓人さんはいつもと変わらぬ堂々とした姿でマイクを手に取った。

 その凛とした姿を遠くから見守る。


「本日はご多忙中のところ、お集まりいただきましてありがとうございます」


 拓人さんの声が響き渡ると、多くのフラッシュが焚かれる。


「RENJYOはこの度、脱毛サロンプリリュとの業務提携をする運びとなりました。今後ともお客様にとって極上のホテルステイをお楽しみいただけるサービス提供に精進してまいります──」


 こういう場で拓人さんを遠目に見ると、あの人が本当に自分の旦那様なのかと疑いたい気持ちが生まれる。

 多くの視線を集め、あれだけのフラッシュを浴びる偉大な人。

 あんなすごい人が私の旦那様なんて、未だに信じられない。


「ご紹介賜りました、プリリュの三栗谷早苗です」


 拓人さんに見惚れているうち、そのそばには早苗さんが姿を現す。

 ふたりが並ぶと更なるフラッシュが焚かれ、業務提携の話題性をそこに垣間見た。

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