政略夫婦は念願の初夜に愛を確かめる〜極上御曹司の秘めた独占欲〜

「ところで、茉莉花さん。子どものほうはどうかしら？」


　ちょうどカップに口をつけていたところで、思わず紅茶を吹きそうになってしまう。

　ストレートにきた質問に、動揺して笑顔が引きつった。


「あ……それが、すみません。まだ、で……」

「そうよね、ごめんなさいね。こういうこと、訊いちゃいけないってわかってるのに、つい気になっちゃって」


　お義母様はふふっと笑って謝罪する。

　こういうデリケートな問題を姑から突かれると嫌だと言う人も多いけれど、私はそこまで嫌な気持ちになったりはしていない。

　というのも、お義母様が厭味な人でなく、どちらかというとチャーミングな人だからだろう。

　本当に心から気になっていて、ついうずうずする気持ちから訊いてしまった、というのがわかるからだ。

　プレッシャーをかけるために訊いている雰囲気は感じ取れない。