国際弁護士はママとベビーに最愛を誓う~婚姻解消するはずが、旦那様の独占欲で囲われました~

「悪い。待たせたな」

急にいつもの彼のクリアな日本語に戻る。何を話していいのかわからなくなり「うん」としか答えず、「行こ」とベビーカーごと回れ右をする。
我ながら可愛くない妻だと思う。でも、可愛ければ久嗣は私を好きになってくれるのかというと、そんなことはないだろう。彼は義務で私の夫になっただけなのだ。

「飯は? 食っていくか?」
「凌太連れて入れるところ限られてるし、家で食べようよ」
「じゃあなんか買うか」

失礼な。久嗣のためにもう作ってある。岩浜さんと協力して、和食のおかずを十品も用意したのだ。
ムッとし、少し不機嫌な声色で「ご飯くらいあるよ」と返事をした。
いつもこんな態度を取りたいわけじゃないのに。本当は「おかえりなさい。すごく会いたかったよ」って言ってしまいたい。

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