国際弁護士はママとベビーに最愛を誓う~婚姻解消するはずが、旦那様の独占欲で囲われました~
一時間ほど車を走らせると、マリンピアビレッジに到着した。海が見える遊園地で、豪華なクルーズ船のミニチュア版のようなオブジェが名物である。家族連れにもカップルにも人気のスポットで、土曜のため混雑していた。
「凌太が乗れるものひと通り乗ろうよ。メリーゴーランドとか観覧車とか」
「そうだな」
車内では不機嫌になっていた凌太をベビーカーに乗せると、たちまちいつものご機嫌な表情に戻った。移動のたびにちらちら見える船のオブジェを「あ! あ!」と指を差す。
ベビーカーは久嗣が押し、私はパンフレットを見て次に乗るものを決める係だ。
なにも気にせずこうして心から楽しめるのはいつぶりだろう。いつもどこかへ出掛けても、久嗣は疲れているんじゃないか、楽しくないんじゃないかと不安だった。今日は本当の夫婦として、一緒に凌太の誕生日を祝うと約束したから、少しも後ろめたく思う必要はないのだ。