国際弁護士はママとベビーに最愛を誓う~婚姻解消するはずが、旦那様の独占欲で囲われました~

私は全力で楽しんだ。凌太が喜んでいると私もうれしくなり、次はここへ行こう!とパンフレット片手にずんずん進む。船のオブジェの甲板ではうしろから久嗣が撮った写真を見せられ、そこには凌太と同じ満面の笑みを浮かべた私がいた。

「同じ顔してる」
「やだ! 撮るときは撮るって言ってよぉ!」
「こういう顔が撮りたかったからいいんだよ」

並んで歩く久嗣を思いきり肘でつつくと、彼が押していた凌太の乗るベビーカーが大きく揺れる。

「こら、揺れるから」

倒れるかと思い私が「きゃー! ごめん!」と離れると、その慌てようとベビーカーの揺れに凌太は声を出して笑っていた。

「凌太、ママが怖い」
「もう! わざとやってる?」

久嗣も「ハハッ」と吹き出して笑いだした。
うちの男たちはまったく、ママのことをバカにして。そんな気持ちになって頬を膨らませてみる。
しかしふと、ベビーカーの中の凌太とそれを押す久嗣の笑顔が目に入る。

ふたりだって、同じ顔だ。親子なんだなと感じて、じんわり感動する。
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