国際弁護士はママとベビーに最愛を誓う~婚姻解消するはずが、旦那様の独占欲で囲われました~
だから、終わりにしたいと感じるようになった。
私はいつまでも待ってしまう。凌太と過ごす時間は凌太のことを考えたいのに、いつもどこかで久嗣を待っている。凌太のための時間のはずが、久嗣がいないせいで心にぽっかり穴が開いているのだ。こんなのは母親失格だ。
いっそ会えなくなればいい。そうすれば私には凌太しかいなくなって、凌太がいるだけで満たされるようになる。
凌太のことを一番に考えられる母親になる。
カーディガンを羽織り、足は自然とダウンライトの光がもれる書斎へ向かっていた。
「……久嗣」
「ん?」
ベッドから急に移動して顔を出した私に、彼は少し目を丸くしてチェアーごと振り返った。
「どうした?」
尋ねられたが答えられずに、お腹の前で両手の指を絡ませる。
もう終わりが近いのだと思うと耐えられない。
夫としての義務のつもりなのか、それとも私に対して性欲はあるのか、いつも帰ってきた夜は抱いてくれた。なにも言わない私がなにを言いたいのかわかったらしく、少し戸惑う素振りを見せた。仕事を終わらせなければと言っていた。それもわかっているけど。
最後だから、今夜は特別甘く抱いてほしい。忘れられないほど激しく。