国際弁護士はママとベビーに最愛を誓う~婚姻解消するはずが、旦那様の独占欲で囲われました~
ワンピースは動きやすくもフェミニンな印象がする白のニットを選び、息子が掴まないよう揺れないクリスタルのピアスも着けた。
発表会にでも行くのかという気合いの入れようだが、そんなところへは行かない。二週間ぶりに帰ってくる夫を駅まで迎えに行くだけなのだ。そろそろ電車を乗り換えた頃だろうか。
スマホを確認すると、たった今、メッセージが来ていた。
【もうすぐ帰る】
いつもの淡白な文章でもドキドキと胸が鳴り、凌太に「パパ帰ってくるって」とつい報告していた。言葉のわからない凌太にだけは惚気を言っても許される。しかし凌太が大きくなっても覚えていたらどうしよう、と毎回考えたりもする。
興奮してすぐに返信しそうになるが、ひと呼吸おき、冷静さを取り戻す。落ち着いて言葉を選び、いつもの私になって文章を返した。
【おかえり。今ちょうど凌太と散歩に出てるから、家にいないけど】
文章を打ち終わってすぐ、玄関ホールに置いてあるベビーカーを広げて出発した。打ったことが嘘になるからだ。