国際弁護士はママとベビーに最愛を誓う~婚姻解消するはずが、旦那様の独占欲で囲われました~
「離婚って……やっぱり、大変なのかな」
彼は目を丸くし、凌太の隣に、私と三角形になるようにして座った。
「なんだよそのざっくりした質問」
「その、ちょっと気になって」
「大変だけど、どうしても離婚したいからするんじゃないの。だいたい弁護士に依頼してきた夫婦は関係が破綻してるよ」
私は、どうなのかな。
「親権も母親が持つ場合が多いけど、まぁケースバイケースだよね。で、なに? 誰か離婚を考えてる夫婦でもいるの?」
「あ……えっと」
「それとも、玲菜ちゃんが考えてるとか?」
指を差されながらズバリ言い当てられ、言葉に詰まる。なにも言えない私に彼は徐々に「マジ?」と深刻な表情になっていく。
健司くん伝いに家族に知られて心配をかけたくないため、私はなんとか「まさか!」と苦い笑顔を作った。
「ほんとにー? 相手がイケメンだろうがエリートだろうが、離婚を決めるときは関係ないからね。結婚の決め手になるのに皮肉だよな」
「や、やだな。だから私たちのことじゃないってば」
妙にしぶとい健司くんをなんとか躱し、「そろそろ行くから」も席を立つ。
健司くんは久嗣を待って挨拶をしていくと言ったが、余計なことを言われそうで「いつになるかわからないから、今度でいいよ」とやんわり断った。