春色の恋−カナコ−[完]
シャワーを浴び、朝食を食べて。

今日は同じ時間に家を出るというおにいちゃんと、バス停まで並んで歩く。

「こんな風に一緒にバス停まで行くなんて、不思議」

7つ年の離れたおにいちゃん。

私が高校生になった頃には社会人で。

昔からいつもおにいちゃんは私にとって大人で。

「はは。そうだな。今までなかったな?」

笑いながら私を見降ろしてくる笑顔は、妹の私から見ても素敵で。

きっと、もてるであろうおにいちゃん。

でも、ここ数年女の人の話をおにいちゃんから聞いていない。

通勤客で混雑しているバスに乗りこみ、駅まで向かう。

電車に乗り込み、途中でおにいちゃんと別れて会社へと向かう。

河合さん、お弁当食べてくれるかな…。

一応、家を出る前にお弁当お作ったことをメールで連絡しておいた。

すぐに「ありがとう」の返事が返ってきて、仕事が終わったら連絡くれると書いてあって。

何時に終わるかわからないけど、今日も会えるといいな。

< 40 / 241 >

この作品をシェア

pagetop