春色の恋−カナコ−[完]
「おはようございます!」

会社に着いて、自分の席へと行く。

「おはよう」

今日は藤井さんも朝から席にいて、ちょっとだけ安心してしまった。

まだまだ覚えることばかりで、まともにできる仕事なんて何もない私。

今日も気合入れて頑張るぞ!

毎朝恒例のミーティングから始まり、今日の作業を説明してもらう。

私がやることや覚えることを説明受けてから、指示された作業の合間に電話番などもこなして。

お客さんからの電話を営業さんにつなぐのに一苦労!

「申し訳ありません。ただいま外回りに出ておりまして…」

慣れない電話で、担当が不在なのをお客さんに伝えるのも一苦労で。

「かしこまりました。失礼いたします」

やっと電話が終わり、メモを担当者の席へ置きに行く。

その席だって座席表で確認しないとわからない。

まだまだ顔と名前が一致していないから、実際この人がどんな顔だったかもわからなくて。

席に戻り、思わずため息が漏れてしまった。

「疲れちゃった?」

わ、聞こえちゃったかな?

< 41 / 241 >

この作品をシェア

pagetop