春色の恋−カナコ−[完]
戸締りを確認してから、ひとり部屋で横になってハナちゃんと電話して。

いつの間にか眠ってしまっていた。

朝、起きてみるとおにいちゃんが帰ってきていて。

「おはよ、カナコ」

何時に帰ってきたのだろうか、朝食を作っているところだった。

「え、おにいちゃん何時に帰ってきたの?」

「んー?朝帰り?」

笑いながら出来上がった朝食を出してくれるおにいちゃんは、シャワーを浴びたばかりのようで。

少しだけまだ濡れている髪の毛を、首から下げたタオルで拭きながら食器を出していて。

あわてて私もカトラリーを出し、食卓に着いた。

明け方まで仕事をしていたおにいちゃんは、今日は午後から出勤するらしい。

「あのね、おにいちゃん…」

おにいちゃんに聞いてもいいのだろうか。

河合さんも、一緒に朝まで仕事をしていたのかどうか、なんとなく聞き辛くて。

「コウスケだろ?朝まで一緒にいて、今頃家で寝てるんじゃないかな」

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