春色の恋−カナコ−[完]
私の気持ちを察してくれたのか、河合さんのことも教えてくれて。

「ありがとう」

なんだか恥ずかしいけど、聞けてよかった。

朝ご飯を食べ終わり、自分のお弁当とおにいちゃんのお昼ごはんを作ってから、寝てしまったおにいちゃんを起こさないようにそっと家を出た。

いつもより少し早い時間に出てしまったので、駅のホームでベンチに座りながら携帯電話を取り出して。

今、メールしたら迷惑だろうか。

きっと河合さんは寝ているだろうし。

途中までメールを作ったけど、お昼休みにメールしようと思いなおし、そのまま送信することなく携帯電話を閉じた。

午前中、仕事をしながらもなんとなく携帯電話が気になって。

「浅野さん、何かあった?」

勘の鋭い藤井さんが、そんな私に気がついて話しかけてくれて。

「コーヒーでも飲まない?」

優しい笑顔で誘ってくれた藤井さんに甘え、給湯室へと向かった。

「へー、浅野さんの彼って年上なんだ」

少しだけ、夕べ河合さんの帰宅が遅かったことを話すと、藤井さんは興味を持ったらしくて。

しつこくは聞いてこないけど、それでも楽しそうに話を聞いてくれて。

「7つって結構離れているのね。年の差感じない?」
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