春色の恋−カナコ−[完]
そっと、唇に触れてみる。

さっき、おにいちゃんは居なかったけど、キスされたんだよね…。

思い出すだけで顔が赤くなってしまう。

勢いをつけてベッドに横になり、恥ずかしさをごまかすようにストレッチなんてしちゃって。

「もう、寝よう!」

明日は河合さんの分も朝食を作らなきゃ!

冷蔵庫の中身を思い出しながら布団にもぐり込み、あれこれ考えていたけどいつの間にか眠ってしまったようで。

気が付いたら朝、いつもの時間だった。

あわてて飛び起き、着替えてから下へ降りるとまだ二人とも寝ていて。

夕べは何時まで寝ていたんだろう?

音をたてないように朝食を作ってから、自分の身支度を済ませた。

おにいちゃん、今日は朝走らないのかな…?

おにいちゃんの部屋をのぞくにも、そこに河合さんもいると思うとどうしてもできなくて。

扉にそっと耳を当ててみるけど、何も音がしないからきっとまだ寝ているんだろうな。

いつも走る時間になってもおにいちゃんが起きてこないので、そっと扉をノックしてみる。

「おにいちゃーん…?」

河合さんも起こしちゃうかな?なんて心配しつつも、やはり黙って一人で出ていくのは嫌だし。

しばらくしてから扉があいて河合さんが出てきた。

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