春色の恋−カナコ−[完]
「カナコちゃん、おはよー」

出かける前のストレッチをしていた私を見つけて近寄ってくると、頭の上に手を乗せてぽんぽん、としてくれて。

「おはようございます!」

寝起きの河合さん、なんだか可愛い。

まだすっきりと起きていないようで、伸びをしたりして。

そんな河合さんの後ろから、着替えて走る準備ができているおにいちゃんが出てきた。

「おにいちゃん、おはよう!」

「おはよう」

おにいちゃんも心なしか寝むそうだけど。

おにいちゃんの部屋着を着ている河合さんは、私たちを見て朝から元気だねぇなんて。

「あの、コーヒー入っているんで、先に食べていてください」

「ありがとう。コーヒーだけいただくよ。食事は待ってるね」

シャワー借りるね!という河合さんに見送られながら家を出て。

いつもよりも少しだけ短い距離を走ってきた。

帰宅するとスーツに着替え終わった河合さんが、新聞を読みながらコーヒーを飲んでいて。

「おかえり~」

にこやかに私たちを迎えてくれた。
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