秘夜に愛を刻んだエリート御曹司はママとベビーを手放さない
目の前の光景に思わず歓声をあげる。彼の読みどおりに、碧の海に白い砂の道が通っている。ちょうど夕日の落ちる時間でもあるので、なんともロマンチックだ。
清香は白い道を渡るつもりでいたのだが、彼は少しためらった。清香の足元に視線を落として、くすりと笑う。
「綺麗な靴が汚れてしまわないかな」
低めのヒールのバレエシューズ。履き慣れた歩きやすい靴だが、海辺の散歩に適しているとは言いがたい。階段まではコンクリートだったが、この先は砂浜だ。
「大丈夫です。脱いじゃうので」
言って、華奢なシューズから足を抜いて裸足で砂を踏んだ。子どもの頃を思い出す懐かしい感覚で、決して不快ではない。
彼は軽く目を見開いたあと、「ははっ」と楽しそうにおなかを抱えた。
「その大胆さが君の魅力だな」
彼は腰をかがめて、清香の脱ぎ捨てた靴を左手で拾う。その間も、右手はしっかりと清香の手を握っていてくれた。
(どうしよう、ドキドキが止まらない)
ふたりで細い道をゆっくりと進む。
都会よりずっと大きく感じる空は、茜色から群青色へと刻一刻と移ろっていく。海と空が織りなす圧倒的な美に、思わず息をのむ。
「この島には素晴らしいコレクションがいくつもあるが、この景色が一番の芸術品だな」
彼の言葉に深く同意する。
『これは傑作だと思う絵も、本物と比べるとちっぽけなもんだ』
清香は白い道を渡るつもりでいたのだが、彼は少しためらった。清香の足元に視線を落として、くすりと笑う。
「綺麗な靴が汚れてしまわないかな」
低めのヒールのバレエシューズ。履き慣れた歩きやすい靴だが、海辺の散歩に適しているとは言いがたい。階段まではコンクリートだったが、この先は砂浜だ。
「大丈夫です。脱いじゃうので」
言って、華奢なシューズから足を抜いて裸足で砂を踏んだ。子どもの頃を思い出す懐かしい感覚で、決して不快ではない。
彼は軽く目を見開いたあと、「ははっ」と楽しそうにおなかを抱えた。
「その大胆さが君の魅力だな」
彼は腰をかがめて、清香の脱ぎ捨てた靴を左手で拾う。その間も、右手はしっかりと清香の手を握っていてくれた。
(どうしよう、ドキドキが止まらない)
ふたりで細い道をゆっくりと進む。
都会よりずっと大きく感じる空は、茜色から群青色へと刻一刻と移ろっていく。海と空が織りなす圧倒的な美に、思わず息をのむ。
「この島には素晴らしいコレクションがいくつもあるが、この景色が一番の芸術品だな」
彼の言葉に深く同意する。
『これは傑作だと思う絵も、本物と比べるとちっぽけなもんだ』