秘夜に愛を刻んだエリート御曹司はママとベビーを手放さない
「おいしい!幸せ!って思うと、活力が湧いてくるんです。我ながら単純ですけど」
彼は清香の手からラズベリーピンクのマカロンを奪うと、「はい」と言って口元まで運んでくれる。
男性に「あ~ん」をしてもらうなんて初めてで、清香はおおいにたじろいでしまう。
「え、その……」
「ほら、早く俺に幸せそうな顔を見せて」
ドキドキしながら唇を開く。舌先に彼の指が触れて、びくりと肩が跳ねる。口内にとろけるような甘みがひろがっていく。
「おいしい?」
「は……い。甘いです」
ふっと彼が目を細める。
(でも、甘いのはマカロンじゃなくて……)
コーヒーを片手に、ふたりは黙って景色を見つめた。風は涼しいが、寒くはない。
「あの、よく考えたら、こんなに豪華なデート……費用は可能なかぎりお支払いしますので」
ムードもなにもないのは承知のうえで、そう切り出した。こちらのお願いにもかかわらず、彼にとんでもない額を使わせてしまっているのが申し訳ない。ただ、『全額払います』とかっこよく言えない事情もある。プライベートジェットの空港使用料はとんでもない金額だと聞きかじった覚えがあるからだ。
彼はくっくっと肩を揺らして笑う。
「勝手に連れてきて費用を請求したら、それは犯罪だな。やっぱり俺が凶悪犯だと疑っていたのか?」
「そんなことはっ」
彼は清香の手からラズベリーピンクのマカロンを奪うと、「はい」と言って口元まで運んでくれる。
男性に「あ~ん」をしてもらうなんて初めてで、清香はおおいにたじろいでしまう。
「え、その……」
「ほら、早く俺に幸せそうな顔を見せて」
ドキドキしながら唇を開く。舌先に彼の指が触れて、びくりと肩が跳ねる。口内にとろけるような甘みがひろがっていく。
「おいしい?」
「は……い。甘いです」
ふっと彼が目を細める。
(でも、甘いのはマカロンじゃなくて……)
コーヒーを片手に、ふたりは黙って景色を見つめた。風は涼しいが、寒くはない。
「あの、よく考えたら、こんなに豪華なデート……費用は可能なかぎりお支払いしますので」
ムードもなにもないのは承知のうえで、そう切り出した。こちらのお願いにもかかわらず、彼にとんでもない額を使わせてしまっているのが申し訳ない。ただ、『全額払います』とかっこよく言えない事情もある。プライベートジェットの空港使用料はとんでもない金額だと聞きかじった覚えがあるからだ。
彼はくっくっと肩を揺らして笑う。
「勝手に連れてきて費用を請求したら、それは犯罪だな。やっぱり俺が凶悪犯だと疑っていたのか?」
「そんなことはっ」