経理部の女王様が落ちた先には
あの後、アポがある青田と別れ、僕は一旦会社に戻った。
そして支社立ち上げの準備も社内に気付かれないよう進めていく。



数時間が経った頃、夕方に近付くにつれて営業を終えた社員が次々に戻ってきた。



その中、一際大きな風が吹く・・・。



僕は・・・僕の中で封印されているはずの“俺”が、僕の中で笑っている。



戻ってきた青田が、数人の社員に囲まれ大声で笑っている。
それは、第2営業部だけでなく、ライバルである第1営業部の社員にまで。



心に、壁がない男だと思った。
どんな人でもその心の中に入れてしまい、そして青田の色にしてしまう。
しかもその心の中はとんでもなく広いから、まだまだ入りそうだ。



「俺も健吾に負けてらんねー!!
残業してテレアポする!!!」



そんな社員の言葉を聞き、僕は隣の島にいる第1営業部の部長と目を合わせた。
厳しいと言われているあっちの部長も、この雰囲気には笑っていた。




予想以上、なんてものじゃない。
とんでもなく大きな化け物が、この会社に入ってきた・・・。
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