咲き誇れ、麗しい華。
第3章
秘密の小部屋事情
体育祭から2週間が経った月曜日。
「──妹をよろしくお願いします」
「はい。お任せください」
しんと静まり返った、学校の裏門にて。
兄は侑希先輩に頭を下げると、「また放課後な」と私に手を振り、自転車に跨った。
小さくなっていく背中から、隣の人物に視線を移して……。
「改めまして、よろしくお願いしますっ」
「こちらこそ。今日からよろしくね」
ぎこちなく挨拶をする私に、膝をかがめて微笑んだ侑希先輩。そのまま一緒に昇降口へと歩を進める。
「登下校は、いつもここからなんですか?」
「うん。帰りは、怜央と一緒の時は正門から出てる。ごめんね、薄暗い場所指定しちゃって」
「いえいえっ。普段正門ばかりなので、新鮮な気分です」
「──妹をよろしくお願いします」
「はい。お任せください」
しんと静まり返った、学校の裏門にて。
兄は侑希先輩に頭を下げると、「また放課後な」と私に手を振り、自転車に跨った。
小さくなっていく背中から、隣の人物に視線を移して……。
「改めまして、よろしくお願いしますっ」
「こちらこそ。今日からよろしくね」
ぎこちなく挨拶をする私に、膝をかがめて微笑んだ侑希先輩。そのまま一緒に昇降口へと歩を進める。
「登下校は、いつもここからなんですか?」
「うん。帰りは、怜央と一緒の時は正門から出てる。ごめんね、薄暗い場所指定しちゃって」
「いえいえっ。普段正門ばかりなので、新鮮な気分です」